こんにちは!
GP法のTenです。

さて、今日は、「エリクソンの8つの発達段階説」についての話をしていきたいと思います。

エリクソンっていうと、ミルトン・エリクソンが有名ですよね。

前回、簡単な自己催眠の方法ってことで、ミルトン・エリクソンの奥さんのベティ・エリクソンの方法を紹介しましたが、

そっちのエリクソンさんじゃなくて、

エリク・エリクソンっていう、心理学者がいたんですが、

このエリク・エリクソンが提唱した、人って生涯に渡って発達し続ける、
その発達の過程を8つの段階に分けて考えたものがあって、

これをエリクソンの発達段階説なんて言ったりするんですが、

これ、知っておくと意外と役に立つと思うんですよね。

ってことで、今日は、このエリク・エリクソンの発達段階説について紹介してみようと思います

では早速、始めて行こうと思いますが、今日はエリクソンの発達段階説の話です。

人の一生を、8つの段階にわけて、

人って生涯どんな時期でも発達をし続けていて、
どの段階でも、その課題があって、
その課題をクリアするための障害もありますよ、
そして、その障害を乗り越えた時に得られるものがありますよっていうようなものなんですが、

それが、この8段階です。

0-1.5才の乳児期、基本的信頼感、不信感
1.5-3才の、幼児期前期、自律性、羞恥心
3-6才の、幼児期後期、自発性・積極性、罪悪感
6-13才の、学童期、勤勉性、劣等感
13-22才の、青年期、アイデンティティ、アイデンティティの混乱
22-40才の、成人期初期、親密性、孤立
40-65才の、壮年期、生殖性、停滞
65才-の、老年期、統合性、絶望

このそれぞれの発達段階に、
この左側が、良い状態で、この段階の課題がマイナスに働いた時に右側になる、

この両方の関係性が上手くいっていたら、正常な、健康的な発達をしてますよ、

そんなふうに考えたんですね。

ちなみに、この年令については、書いてる本によって多少誤差があるので、この年令でぴったり区切れるってわけじゃなくて、だいたいこの位の年令で次の段階に行きますよって思って置くと良いですが、

たとえばこの、0歳から1歳半の赤ちゃんだと、
自分では何も出来ないですよね。
だから、お腹が空いたら泣いて、おしっこしたくなったら泣いて、
全部してもらわないといけないですよね。

その時に、ちゃんとお母さんとかからケアをしてもらえたら、ここで、基本的信頼感っていうのが出来てくるんですが、

泣いてもほったらかしにされるってことが続いたりすると、
ココで不信感、が出るんですね。

ただ、ここでポイントになるのが、両方必要だってことで、

赤ちゃんが、自分の欲求をいつでも全て満たしてくれることって、まあ実際には無いでしょうが、
この満たされない不信感を感じながらも、基本的信頼感を持つことで、
他人とかを信じても大丈夫だっていう信頼感が生まれてくるんですね。

不信感が無い中で、基本的信頼感だけで育っちゃうと、誰でも信じ過ぎちゃって、悪い人まで信じ過ぎちゃうってこともあるので、ある程度は不信感を感じる事も必要ですが、

基本的信頼感の方が、不信感よりも大きい状態で、これを経験していくことで、
人や世の中を信じて、さらに自分自身も信頼出来る、そんなふうになっていくんですね、

そして次の時期の幼児期前期、
言葉を覚えてドンドン喋れるようになってくる時期ですよね。
語彙爆発の時期なんて言われ方もするくらい、いろんな言葉をドンドン覚えていく時期で、
ここで、自我が目覚めてきて、
自律性、自分で何でもやってみたい時期ですよね。
いわゆるイヤイヤ期ってのもこの時期で、
何でも自分でやってみたいけど、
当然失敗することもいっぱいあって、
それで親から怒られるって言う経験をしたりする中で、
自律性と、羞恥心、恥ずかしい感覚を覚えていくんですね。
ここでも、この自律性と羞恥心っていうのが対応していて、自律性よりも羞恥心が強すぎちゃうと、
つまり、自分で何かをしようっていうのを止め過ぎたり、しかりすぎたりすることで、
新しいことに挑戦しようっていうような意欲が育ちにくい子供になっていったりしますが、
逆に、自律性をしっかり育てていくと、なんにでも挑戦できるような子供に育っていくんですね。

そして次の段階の幼児期後期、
保育園とか幼稚園に通う時期ですが、
この前の段階で、しっかりと自律性が育っていると、
あれもしたい、これもしたいって気持ちが強く、
何でも積極的に考えて行動する、積極性が出てきます。
そして、なんで?どうして?っていう好奇心が旺盛で、
人のマネをドンドンして色んなことを覚えていったり、
ごっこ遊びをするようになるのもこの時期ですね。
ただ、この時期はまだ物事の善し悪し、善悪の判断がまだ出来ないので、
親とか大人から叱られたり教わったりする中で、社会性とかルールとかを身に着けていきます。
そして、人との関わりの中で、上手く行かないこと、思い通りにならない事を経験していく中で、罪悪感の感情を覚えていきます。

そして、積極性と罪悪感のバランスの中で、
罪悪感が強すぎると、積極的に行動できない子供になっちゃいますが、
積極性をしっかり育てていくことで、将来の夢や希望をもって行動していく、その基盤が出来ていく時期ですね。

そして次の段階、学童期、小学生の時期ですね。
小学校に入って、生活のメインの場が家から学校になっていって、色んなことを学んでいきます。
そしてその中で、その前の時期の積極性を生かして、自分で努力や工夫をして、自分の望むことを達成していく、勤勉性が生まれていきます。
当然、色んなことを学んでいく中で、失敗だったり、怒られる経験だったり、負ける経験だったり、そういう経験をしていく中で、
劣等感というのも体験していきます。
この、勤勉性と劣等感のバランスの中で、
勤勉性を育てずに、つまり、色んなことに頑張ったり、苦労を乗り越える経験をせずに、
劣等感が強くなりすぎると、自分はだめなんだとか、
頑張っても無理なんだっていうネガティブさの強い子供になっていきますし、
逆に、劣等感がありながらも、勤勉性を育てていくことで、
自己効力感、自分はやれば出来るんだっていう気持ちが育っていくんですね。

そして、次の段階の、青年期、
だいたい中学生から大学生位までになりますが、
この時期は、アイデンティティ、自我を確立していく時期で、
この前の段階、学童期では、家と学校が主な生活の場でしたが、
それがさらに広がり、地域や色んな集団の中に身をおいていくようになって、
自分の存在だったり、生きている意味だったり、いろんな葛藤を経験していきます。
アイデンティティ、自我同一性って日本語では言いますが、
例えば、親に対して子どもである自分だったり、
部活をしてたら、その部員としての自分だったり、
付き合ってる相手がいれば、その彼氏・彼女である自分だったり、
色んな場面でいろんな役割を担うことになっていって、
その中で、本来の自分だったり、自分の求めている自分っていうのが分かってくることで、アイデンティティを確立していきますが、
このアイデンティティが確立できない、
自分ってなにものなのか?っていうのがわからない、
自分が何者で、自分がどうやって行きていくのか、そういうのが確立できない、アイデンティティの混乱が生まれてきます。
ココはちょっと難しいんですが、
この時期に色々悩んで自分を見つけていく、自我を確立していくことが、この後の人生に役立っていく、そんな段階ですね。

そして、このアイデンティティの確率にはものすごい複雑で多くのエネルギーを必要とするので、色んな問題が出やすい時期でもあって、

例えば、
うつ病(抑うつ状態)
・引きこもり(無気力)
・不登校
・統合失調症
・パニック障害
・対人恐怖
・摂食障害(拒食症 過食症)
・アルコール依存症
っていう色んな問題が多く見られる時期とも言われています。

そして、次の段階、成人期初期、
会社に入ったり、友達との交流だったり、異性との付き合いだったり、
色んな場で、色んな関係性を構築していくなかで、親密性が育っていく段階です。
この親密性のベースには、この前の段階のアイデンティティの確率が必要で、
自分のアイデンティティがある中で、他の人の価値観だったり思想だったり、そういうのを理解していくことで、親密性を育てていきます。
逆に、人との関係性を構築していけないと、
孤独感を育ててしまいます。
そして、親密性と孤独感のバランスの中で、親密性の体験が上回ることで、幸福感っていうのが育っていきます。

そして次の壮年期、
生殖性ってなんか変な言葉だなって僕も思いますが、別にこの時期に子供を作るとかっていうのではなくて、
自分の部下だったり弟子だったり、あとは子供もそうですが、
そういう後進を育てていく時期ですよね。
次の世代に自分が今まで培ってきた知識だったり体験だったりを伝えていくことで、自分自信も成長していきます。
逆に、部下だったり次世代の人たちとの関わりがないで、自分のなかで完結してしまっていたり、自分のことばっかり考えていたりすると、それが停滞になります。
人と深く関わらず、自分の主張を曲げない、成長しない、いわゆる頑固オヤジですよね。
それが停滞の状態です。
そして、生殖性と停滞のバランスの中で、
生殖性、つまり次の世代だったり、後進を育てていく中で、自分も学び続け、責任のある生き方をしていくことで、人格が育って行きます。

そして最後が、老年期ですね、
体力や機能は年齢とともに低下していきますが、
これまで得た知識や体験などの集大成をしていく時期で、
それが統合世ですよね。
今までに人生を振り返って、いい人生だなって思えるようなまとめをしていく時期ですが、
これが上手く行かないと、絶望が生まれます。
これも、統合性と絶望のバランスで、
統合性が上回るようにしていくことが重要だと言われています。

ということで、エリクソンの発達段階説、8つをさらっと解説してみました。
自分の年齢と比べてみて、自分の課題はなんだろう?って考えてみるのも重い白いと思いますし、
整体されてる先生だったら、来る患者さんお客さんがどの時期でどんな悩みがありそうなのか?そのベースがココにあるので、
ちょっと頭の片隅にでも入れておくと役に立つと思います。

詳しくはyoutubeで解説してますので、こちらを見てくださいね。