こんにちは!
GP法のTenです。

今日は、「整体でボキボキ鳴らすのってほんとに必要なのか、そして危険性はないのか?」そういうテーマで、話をしていきたいと思います。

一般の人の整体に持ってるイメージって、まあ、人によって様々だとは思いますが、

テレビとかで面白半分でボキボキ骨を鳴らしたり、そういうのからくるイメージだったり、

実際に昔はただ骨をボキボキ鳴らしとけばOKみたいな、カイロもどきとかそういうのが多かったので、

整体って言ったら骨をボキボキ鳴らしてなんかするもの、みたいなイメージを持ってる人って多いと思うんですよね。

youtubeで検索とかしても、骨をボキボキ鳴らしてるシーンとかを集めた動画とかいっぱい上がってて、

もう僕なんかは素人に毛の生えた様な人がボキボキ音出して喜んでるのって見てられないんですが、

そういうのって、実際に効果はあるの?っていうのと、

危険性はないの?って話をしてみたいと思います

一応先に断っておくと、骨をボキボキ鳴らすのが全部悪いとかそういう事を言いたいわけじゃないです。

ちゃんとしっかりした技術を持った素晴らしいアジャストをする人もたまにいますし、

それによって劇的な効果を上げてる人もいます。

なので、全てが駄目って言いたいわけじゃないんですが、

色々話す前に僕の経験から先に話してみると、僕は子供の頃から病弱で、体育の時間とかいつも隅っこで見学してるような子供時代だったんですね。

小学2年制の頃には病気で4ヶ月位入院してたりとか、高校に入ってからも2週間位だったかな?
ちょうど夏休み中だったので、休みがかなり短くなって悲しかった記憶がありますが、
結構病弱だったんですよ。

今の僕を知ってる人は信じられないって言われること多いんですけどね。

で、病院で良くなるようなものじゃなかったので自然と、整体とかカイロとかそういうのを受けるようになったんですが、

多分中学生か高校生位からだったかな?

色んなのを受けたりしたんですが、当時は結構ボキボキする施術をしてる人も多かったんですよね。

で、大学生になって一人暮らしをしてた頃、東京のとある接骨院で、かなり強引な背骨をボキボキ鳴らすような施術を受けたんですね。

今なら分かるけどかなり危険なアジャストで、これヤバいんじゃないの?って素人ながらに思ったんですが、

その後何が起きたかって言うと、

次の日、朝目が覚めたらカラダが震えて力が入らないんですよね。

熱があるわけじゃないのに寒気がして、力が入らないので起きるのもツラくって、

ああ、これヤバいな、死ぬかも?なんて思った事があるんです。

それ以来、このボキボキされるっていうのに恐怖心をもって、やるのもされるのも実は苦手っていうのはこの時の記憶もあると思ってるんですが、

もちろん今まで色んな整体とか古い療術とか、カイロとかオステとか色んなのを学んできて、その中でボキボキする施術もそれなりに学んだし練習もしたんだけど、

以前っていうか開業した頃はホントにごくたま~にやることあったけど、もう、この10数年くらいはホント、全くやってないですよね。

そもそも、そんなことしなくても十分に、というかそれ以上に効果の出せる方法がいっぱいあるから、あえてボキボキを選ぶ必要が無いからなんですが、

あえてボキボキ骨を鳴らす必要ってあまり無いって僕は思ってます。

そもそも、ボキッと骨を鳴らすことで何で良くなるかって言うと、

ボキってなるのって、一般に言われてるのは、関節部分には関節包っていうのがあって、
その中には関節液っていうのがあるんですが、

関節が急激に動くことで、関節包内が真空状態になって、この関節液が気化するときに衝撃波が出るんですね。

その衝撃波の刺激によって、神経が刺激を受けて、
神経の反射が起きるんです。

伸張反射みたいな反射ですよね。

ちなみに伸張反射って、筋肉が一気に伸ばされると、反射的にその筋肉が収縮するもので、

こう、ヒザをブラブラした状態で、この辺りを叩くと、ぴょんってヒザが伸びる、この反射ですが、

伸ばされると反射的に筋肉は収縮して、その後に弛緩するんですね。

そんな感じで、このポキっと音が鳴るときに出る衝撃波で、神経が刺激を受けて、緊張した筋肉が弛緩することと、
その刺激によって、神経のエラーがリセットされる事によって、
問題が正常化される、そんな感じのものです。

間違っても、ずれてる骨がもとに戻るときに音がするとか、そういうものではないんですね。

なので、「骨がずれますね~」
とか言いながら、ボキボキってやって、
「はい、これで骨が元の位置に戻りました」
なんてのは、大ウソだってことです。

もう一つは、例えば背骨の骨を鳴らすときのことを考えると、

背骨って、頚椎が7個、胸椎が12個、腰椎が5個で、合わせて24個の骨がありますが、

この24個の骨のどこかに動きの悪い骨があるとすると、
その動きの悪い骨の代わりに余分に動いてる骨ってあるんですよね。

それで全体としてバランスをなんとか取ろうとしてたりするんですが、

そのときにボキッと鳴らして良い骨って、その動きの悪い骨の動きを悪くしている原因になっている筋肉群です。

だから、上手い人はちゃんとそこにピンポイントに力を集めて、そこだけをポキっとするんですよね。

そうすると、動きの悪かったその骨の可動性が出て、

代わりに働きすぎてた骨も正常化して、全体のバランスが取れていく、そんな感じになるんですが、

良くあるボキボキってそこら中の骨をまとめて鳴らすようないい加減なアジャストだと、

もう、そういうの関係なく、そのへん一帯の骨をボキボキボキって感じで鳴らすので、

まあ、たしかにその周りの筋肉は弛緩するし、血流も良くなるので、
気持ちも良いし、運が良ければ良くなりますよね。

でもね、それって、たまたまですよ。

その人の体の回復力が優秀だから、たまたまそんないい加減なアジャストでも良くなったってだけなんですよね。

なので、結構適当にボキボキやっても、人の体って優秀でよく出来てるので、たまたま良くなることが多いってだけです。

そして、回復力が優秀だからって言いましたが、回復力が低下しちゃって、エネルギー不足な人にそれやったら、壊れます。

昔の大学生時代の僕みたいなことになるってことですよね。

そして、下手くそなっていうか、そういう事がわかってない人がやるアジャスト、ボキボキの整体によっての事故って毎年起きていて、結構深刻な問題にもなってたりします。

今もあるのかわかりませんが、昔よくあったのは、

いわゆるオマケカイロってやつですよね。

保険で肩こりとか腰痛とかの慢性症状の施術をしてる人たちが、

窓口料金300円だとしたら、3割負担だと1000円ですよね。
一人1000円っていったら、今どきマクドナルドのバイトの時給位ですから、そんなに時間も手間もかけられないんですが、
そんな中で、満足感を演出するために、
電気をかけて、適当にマッサージかなんかをして、最後のシメ的にボキボキするみたいなやつね。

ただ何の目的もなくボキボキ鳴らすので、当然ちゃんとした勉強してる人じゃない人が、適当にやってたりとか、

まあ、そもそも、接骨院の保険って、慢性症状には使えないので、不正請求なんですが、

そういうのが昔は横行していたんですね。

で、そいう人がまた人にその雑なやり方を教えてみたいなのがドンドン広まったりとかね。

まあ、今はあまりそういう人はいないと信じたいですが、

あとは、リラクゼーションの人が、整体のメニュー欲しいから、解剖学とかの知識も何もなく、適当にどっかでやり方だけ覚えてきた方法でボキボキやるとかね。

当然事故も起きますよね。

で、これは古い人は知ってるし、ちゃんと勉強してる人も知ってる話だと思いますが、

平成3年に、厚労省から通達が出てるんですね。

「医業類似行為に対する取り扱いについて」っていう通達ですが、

この中に、
「いわゆるカイロプラクティック療法に対する取り扱いについて」っていう項目があって、

その中で、
「近時、カイロプラクティックと称して多様な療法を行う者が増加してきているが、カイロプラクティック療法については、従来よりその有効性や危険性が明らかでなかったため、当省に「脊椎原性疾患の施術に関する医学的研究」のための研究会を設けて検討を行ってきたところである。今般、同研究会より別添のとおり報告書がとりまとめられたが、同報告においては、カイロプラクティック療法の医学的効果についての科学的評価は未だ定まっておらず、今後とも検討が必要であるとの認識を示す一方で、同療法による事故を未然に防止するために必要な事項を指摘している。
こうした報告内容を踏まえ、今後のカイロプラクティック療法に対する取扱いについては、以下のとおりとする。」

っていうことで、
「一部の危険な手技の禁止」って項目で

「カイロプラクティック療法の手技には様々なものがあり、中には危険な手技が含まれているが、とりわけ頚椎に対する急激な回転伸展操作を加えるスラスト法は、患者の身体に損傷を加える危険が大きいため、こうした危険の高い行為は禁止する必要があること。」

っていうのが出てるんですよね。

要するに、頚椎、首ですよね、頸に対するアジャスト、ボキボキする行為は禁止だって言ってるんですね。

まあ、これはあくまで通達であって法律ではないので強制力はないですが、
まあ、安易に頚椎へのアジャストはやんないほうが良いですよね。

そして、アジャストによって良くなるのって、関節液が真空状態になって気化することに寄って起きる衝撃波の刺激によってって話をさっきしましたが、

別に関節を鳴らさなくても、衝撃波で筋肉を弛緩させたり、神経のアンバランスな緊張をリセットしたりするのは、違う方法でもできて、

例えば一番簡単なのはこれですよね。

アクティベーターっていうカイロで使う機械ですが、

これは、キャットっていう、アクチの安いやつですが、こんなのでも十分使えます。

これでこんな風にパチっとすると、その衝撃で同じ様な効果を出すことができます。

これもただ適当にパチっとやればいいってもんじゃないですが、結構簡単なので、こういうのを使うのもありですよね。

あとは他の方法、例えば僕がやってるGP法なんかもそうですが、
違う方法で、筋肉を弛緩させたり、神経の反射を上手く使ってリセットしたり、そういう方法はいくらでもあるので、そういう方法を使えば、あえてボキボキさせる必要は全く無いと僕は思ってます。

まあ、ほんとに上手い人は芸術的なアジャストする人いるので、そういう人のは良いと思いますが、
100人に1人もいないと思います。

こんなこと言っちゃうと、自分はその100人の一人だなんて言い出す人いると思いますが、
自分でそんな事言う人は多分違うので、同業の先生からあの先生のアジャストはスゴイよっていうような人位ですよね。

ということで、結論としては、整体やカイロでボキボキってする必要は無いし、あったとしても、ホントに上手いごくごく一部の人のアジャストは良いと思いますが、
その他大勢のほとんどの人のアジャストはあんまり必要ない、ただのパフォーマンス的なもんだってことを知っておくと良いと思います。

詳しくはyoutubeで解説してますので、こちらを見てくださいね。