糖分のお話を数回に分けて書いてきましたが、前回、血中のブドウ糖の濃度を一気に上げないためにということでGI値のお話を書きました。

このGI値の低いものに果糖があります。

他の糖分に変えて果糖を取ることで血中のブドウ糖濃度の急激な上昇を緩和することが出来ます。

その為、果物を良く食べて食事を減らすという事がカラダにとっても脳にとっても良いという事になるわけで、以前一部で流行したナチュラルハイジーンなどもそのような考えをベースにしているようです。

ところがこの果糖、カラダにも良いということから様々なジュースや健康食品に使われていますが、そのような単体で果糖をとるようになるとまた変わってきちゃいます。

この果糖が多量に含まれた市販のジュースなどの食品を取り過ぎるとどんなことが起こるかというと、果糖には体内のたんぱく質と結合してたんぱく質を変性させやすい性質もあるので血管壁のたんぱく質を変性させて動脈硬化の原因になったり、皮膚のたんぱく質が変性すれば肌の弾力が落ちて皮膚の老化も進みます。

このようにならないために肝臓が一生懸命働いてこの果糖を分解していくわけですが、このために肝臓に負担が多くかかってしまいます。

お酒を飲まない人でも果糖が添加されたジュース等を飲み続けることで肝臓に負担がかかってしまうわけですね。

まだカラダの発育していない子供に市販のジュース等を飲ませてばかりいると肝硬変になることもあるようです。

ちなみに果物から摂取する分には果糖単体ではないのでそのようなことは起こりにくいようですが、果糖が良いからといって果糖が単体で入っているジュースなどはそのようなリスクがあるということを知って取る必要があると思います。

要約すると、GI値が高いものは血中のブドウ糖濃度をすぐに上げてしまうから良くないですが、逆にGI値の低い果糖のようなものを摂り過ぎても今度は肝臓に負担がかかってしまうというわけです。

やっぱりバランスが大事なんですね。