カラダのエネルギー源というと糖分になるわけですが、特に脳に関して云えば他の器官と異なり血液中のブドウ糖からしかエネルギーを得ることが出来ません。

この濃度(血糖値)が下がると脳の機能低下を招くわけですが、では多ければよいのか?というとそう言うわけでもなく、血糖値が高くなりすぎるとタンパク質と反応して毛細血管の中で塊となって析出してしまいます。

つまり、毛細血管がつまる原因物質にも成りえるということです。

そうならないようにインシュリンが血糖値の上がりすぎを抑えているわけですが、急激に血糖値が上昇すると大量にインシュリンが放出されて低血糖を招いてしまいます。

そして前回書いたようにこのようなバランスが崩れると低血糖と高血糖のあいだを乱高下するという現象も起きてきます。

体内では結構微妙なバランスで成り立っているんですね。

前回書いたのは、一時期に精製度の高い糖分を取った時の話ですが、これを継続的に続けるとどうなるか。

短時間で吸収される糖分を長年取り続けていると、慢性的な高血糖・高インシュリン状態になり、それにより脳内のシナプスの形成が阻害されるということが分かっています。

それにより記憶力・理解力・思考力が低下し、最終的には脳細胞が破壊されてしまいます。

このことは血糖値が高い糖尿病の子供のIQが他の子供に比べて低かったり、空腹時の血糖値が高い老人の認知レベルが低下しているということからも確認できることだそうです。

このように体内に取り入れる食べ物や飲み物によって血糖値を不安定にする要素があるものは人の脳に対する影響が非常に大きいということがわかって頂けると思います。

美味しいのでついつい食べ過ぎてしまいがちですが、ホドホドにしておかないと、色々問題が出ますので気をつけましょうね。

特に小さなお子さんなんかは自分でコントロール出来ませんからしっかりとその辺りを考えてみていかないといけないと思います。

以前書いたペットボトル症候群も糖分の高い清涼飲料水を飲むことで引き起こされる同様の症状です。

ペットボトル飲料を飲むことで急激に血糖値が上がり、インシュリンが大量に放出されますが、あまりにも血糖値が上がることでインシュリンの供給が間に合わなくなり、それを薄めようと水をカラダが要求して喉が乾きます。

そこでまたペットボトル飲料を飲んでという悪循環に陥ってしまう症状です。

このカラダの血糖値を下げようとする作用がオーバーヒートすると場合によっては急性の糖尿病になることもあり、最悪の場合死に至る事もあると言われていますから、繰り返しになりますが例えカロリーゼロと書いてあるペットボトル飲料であっても飲み過ぎには注意しないといけませんね。