こんにちは!
GP法のTenです。

今日は、久しぶりに霊術の話をしようかなと思います。

もうこれは全く僕の趣味の世界で超マニアックな内容ですが、
今の整体につながるルーツの1つでもあるので、整体をやる人には知っていて損はない内容じゃないかなと思うんですね。

ちなみに、
霊術っていうのは、明治の終わり頃から昭和の初期にかけて全国的に大流行したもので、

例えば有名な野口整体も、ルーツはこの霊術がベースの一つになってるので、興味のある人って多いんじゃないかなと思います。

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この霊術については、過去にもこの「霊療術聖典」の中からいくつか紹介してたり、
野口整体の野口晴哉の師匠でもあった松本道別の霊学講座を紹介したりしてるので、興味のある人はそちらも合わせてみてもらうと良いと思いますが、

今回は、っていうか、今回から何回かに分けて、この霊術のなかから、松原皎月の洗心流心霊術を、
松原皎月の書いたこの「霊術大講座」の中から紹介してみようかなと思います。

ちなみにこの本なんですが、こんなに分厚いのが2冊もあるので流石に全部を紹介は大変なので、
その中から、整体に関わる人が知っておくと良さそうなのとか、面白いのとか、
まあ、僕が面白いなって思う部分になりますが、そういうのをいくつか紹介していこうと思います

そもそもこの松原皎月って人がどんな人なのか?っていうと、

明治の末期から昭和の初期にかけて、霊術っていうのが全国的に大ブームだった時代があったんですが、

当時、霊術家っていうのは3万人くらい全国にいたって言われてますが、

催眠術で有名な福来友吉って言う、東京帝国大学、今の東大ですが、帝大の助教授で催眠術の研究を日本でしてた人がいるんですが、
この福来友吉が
昭和4年に取りまとめた、「全国新興精神療法家番付」では、桑田欣児と並んで横綱とされた人なんですね。

現代ではあまり有名じゃないですが、そんな3万人もいた霊術家のトップにいた人なんですね。

そんな松原皎月が、自分のやりかた、
「洗心流心霊術」をまとめたのがこの、「霊術大講座」なんですが、

この分厚い2冊にまとめられてますが、ものすごく幅広い内容で、全部で11巻あって、
目次を紹介すると、

1)霊能開発法
2)催眠術講義
3)心霊治療法
4)自然療法及び精神療法総覧
5)自然運動法
6)霊圧法
7)かん虫封じ秘書
8)霊熱投射療法秘伝書
9)診断法虎の巻
10)神伝霊学奥義
11)霊の御綱(みつな)

って言う内容です。

なんとなく題名見ただけでも面白そうですよね。

そして、洗心流心霊術っていうのは、
大きく、
洗心修霊法と、心霊治療法の2つに分けられて、

洗心修霊法っていうのが、修行していくことで、自分自身の人格を完成させる方法で、

この修霊法をしていくことで、色んな力がつくので、それを使って自分だったり他の人の疾病だったり悪癖(あくへき)、悪い癖を良くしていくための方法として、心霊治療法っていうのがあるっていうことですね。

他の色んな霊術を見ていっても、
こうやったら、こうなる的な、小手先のテクニックとかじゃなくて、

それを扱うその人そのもの、その人自身の体作りだったり、精神性だったり霊性だったり、そういうものを修行して高めていって、
それによって、治療とかもできるようになるよ、っていうものが多いですが、

やっぱり洗心流も一緒で、
まずは、自分自身を高めていく事が大事で、
そのための色んな方法が有るってことですね。

だからこの本の中でも、松原皎月は、洗心流を修行していくことで、病気を治したり、奇跡的なことが起きたり、そういうこともあるけど、それはあくまで副産物で、
その本当の目的は、自分自身の霊性、霊格の完成にあるって言ってます。

そして、そこに至るには段階があって、

・疑惑門
・体験門
・入神門

の3つの段階が有るって言っていて、

最初は、どんなもんだろう?っていう疑惑の目でみている、疑惑門の段階がありますよ、

そして、その疑惑がなくなって、なんとなくでも分かってくると、体験門に入って、

そこから、色んなことを学べるようになってきますよって事ですね。

そして、人によっては一生この体験門にいる人もいて、

枝葉の技術の研究にばかり没頭して、
その本質に目を向けないで、
秘伝だ、極秘傳だっていって、目先の技術の追求のみに明け暮れちゃう人もいるよ、

でも、どんな秘法だったり、技術だったりを得たとしても、それを使う術者の人格がなければ、猫に小判だよってことを言ってるんですが、

これ、全く整体とかでも一緒なんですよね。

これ先のテクニックにばっかり目が言っちゃう時期って段階として有るんですが、

いつまでもそこにいたら、いつまでたってもそこから抜け出せない、いつまでもいつまでも、これ先のテクニックばっかり追いかけて、

新しいテクニックのDVDが出たら、それを買って、
ちょこちょこっとやってみるけど、
また新しいテクニックのDVDが出たらまたそれを買ってみたいな感じで、
いつまで経っても1つを深めることをしないで追い求め続けちゃってる人っていますよね。

整体だけじゃなくて武術でもそうなんですが、
例えば富士山に登るのに、
1合目まで登ったら、他のほうが良い気がしちゃって、
また違う登り口から1合目まで登って、
と思ったらまた他に目移りしちゃって、
また違う登り口から1合目まで登って、
ってことを延々と繰り返しちゃってて、
いつまで経っても山のふもとから出られない、

目に見える小手先のテクニックばっかり追い求めてると、
そんな感じで、いつまで経っても、そこから先に進めない、
そんな感じですよね。

そこを超えなければ、次の段階には永久に行けないんですが、
そこからなかなか抜け出せない、
そんな人もいるって言うことですね。

そうではなくて、
どこかで気がついて、自分自身を磨いていったときに初めて、それが活きたものになる。

それに気がついて初めて、入神門にはいる。

って言ってるんですね。

じゃあ、その霊格を完成させていくのが目標なんですが、
そもそも霊格って何で、そもそも人ってなんなの?って話になると思うんですが、

人っていうのは、肉体だけで存在してるものではないし、
心があっても、ココロだけで存在してるわけでもなくて、

その肉体と心の大本には、直霊(ナオヒ)、霊性があって、
それが本当の自分ですよ、

そしてそれは、宇宙の大元にある霊魂から分かれて生まれた者で、

その霊魂っていうのは、一霊四魂っていうんですね。

宇宙の大本に有る霊魂っていうのは、日本の神道でいうと、

古事記に最初にでてくる神様に、天之御中主っていう神様がいるんですが、

宇宙の大元である、この天之御中主神っていうのがいて、

その分け御霊である、直霊(ナオヒ)があって、それに、4つの魂、

和魂(にぎみたま)
荒魂(あらみたま)
幸魂(さきみたま)
奇魂(くしみたま)

っていう4つの属性がある、これを一霊四魂っていうんですが、

実際には比較的新しい考え方で、幕末から明治にかけて、本田親徳(ちかあつ)がまとめたものなんですが、

この一霊四魂が、無機的に現れたものが精神になって、
有機的に現れたものが、肉体となって、

霊性と、肉体と、精神っていうのが全部ここから生まれて、
お互いに影響を与えながら、人っていうのが出来てますよ、

そんな考え方ですね。

その、直霊(ナオヒ)、霊格を完成させるために、肉体と精神をつかって、色んな修行をして、自分を完成させていきましょうね、

その中に自然とできるようになってくるのが、自分や他人の病気を治したり、色んな不思議なことが出来るようになったり、そういうものですよ、

そんな感じなんですね。

そして、それをしていくためにまず必要になるのが、精神統一で、

精神統一には、大きく3つの方法があって、

1つ目が、霊気吐納法、
2つ目が、凝気法、
3つ目が、観想法、

この3つを修行していくことで、肉体と精神を鍛えていきましょうねっていうのが、洗心流の一番のベースというか、基本になってます。

そして、精神統一の修行をしていくのに、いちばん大事な極意っていうのがあって、

それは何かって言うと、

どんなに優れた方法であっても、5回や10回の修行では、
そんなに目に見えた効果なんて出ないですよ、

そもそも術って言う字を見てみると、

行うって言う字の中に、求めるって言う字が入ってるのが、術なので、

行うことで、求められるんですよ、

だから、数を重ねるってことが、一番の大極意ですよって言ってます。

まさにその通りなんですよね。

今回は、かなり概論的な内容になりましたが、松原皎月の洗心流心霊術について、主に霊術大講座の1巻、「霊能開発法」から解説させていただきました。

次回は、一番の基本でもあり、極意でもある、霊気吐納法について解説してみたいと思いますので、楽しみにしててくださいね。

詳しくはyoutubeで解説してますので、こちらを見てくださいね。