こんにちは!
GP法のTenです。

今日は、なかなかヤバい研究を見つけちゃったので、
それを紹介したいと思うんですが、

どういうのかって言うと、

抗生物質を飲んだあとって、腸内の悪い菌もやっつけるけど、
良い菌も殺しちゃって腸内環境が悪くなるから、

その回復を早めるために、プロバイオティクス、
要するに、乳酸菌とかビフィズス菌とかを外からとると良いよねって一般には思われてると思うんですが、

実は違うってことがわかったって研究です。

これ、僕も最近まで知らなかったので、抗生物質とかを飲んだって聞いたら、
ちゃんと良い菌取ってねとかって言ってたんですが、

じつは違うみたいなんですね。

今日は、この研究によってわかったことと、抗生物質を飲んだあとに、腸内環境を早く回復させるためには、どんなことに気をつけたら良いのか?
そんな話をしてみたいと思います

抗生物質を飲んだあと、腸内環境を回復させるためにできることの話です。

何かの感染症だったり、
あとは手術をしたり、
色んなときに、抗生物質を飲む機会ってあると思うんですが、

まあ、風邪を引いて抗生物質を出す医者とかがいまだにいたら行くの辞めたほうが良いですけどね、

出来れば抗生物質って極力取らないようにしたいですが、
でも必要があって抗生物質を取らなきゃいけないときってあると思うんですね。

そうしたあとに、腸内でどんな事が起きるかって言うと、

抗生物質によって、悪い菌もやっつけますが、良い菌も一緒にやっつけられちゃうんですね。

そして、抗生物質では死なないもの、カンジダとかの真菌類とかですよね、そういうのの勢力が増しちゃって、

相対的に、善玉菌が少なくなって、
善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れちゃう、

そうすることで、例えば下痢をしたり、お腹の調子が悪くなったり、そういう事が起きます。

この腸内環境の変化を見るために、
マウスによる実験をしたって言う研究があって、

抗生物質を2週間投与して、腸内環境を悪化させたマウスを3つのグループに分けて、

1つ目のグループでは、乳酸菌とかビフィズス菌とかのプロバイオティクスのサプリを毎日投与して、
2つ目のグループには、糞便移植、要するに、抗生物質を投与する前のマウスのフンから採取した腸内細菌を、抗生物質の投与が終わったあとに移植して、
3つ目のグループには、何もしない、

そういう3つのグループに分けて、腸内環境の変化を調べたんですね、

これ、糞便移植のグループが一番良いっていうのは何となく分かると思いますが、

プロバイオティクスのサプリを飲ませたグループと、何もしないグループ、
どっちが早く腸内環境が以前の状態に回復したと思いますか?

多分、イメージ的には良い菌を取ってるんだから、プロバイオティクスをとったグループの方が早く回復したと思いますよね?

ところが、実際に試してみたら、逆だったっていうんですね。

抗生物質の投与を辞めてから28日間、毎日経過を観察した所、

何もしてないグループは、28日間では完全には回復しなかったけど、徐々にもとの状態に回復してきていたのに対して、

なんと、プロバイオティクスを取っていたグループは、ほとんど回復していなかったっていうんですね。

つまり、プロバイオティクスをとることで、逆にもとの腸内細菌叢に回復するのを妨げちゃってたって言う結果だったんです。

で、これは人にも当てはまるのか?ってことで、今度は人を使って実験をしてみたら、

マウスのときと同じように、抗生物質を1週間投与した人を、3つのグループに分けて、

同じように、
1つ目のグループでは、乳酸菌とかビフィズス菌とかのプロバイオティクスのサプリを毎日投与して、
2つ目のグループには、糞便移植、要するに、抗生物質を投与する前のマウスのフンから採取した腸内細菌を、抗生物質の投与が終わったあとに移植して、
3つ目のグループには、何もしない、
っていう3つのグループに分けて、

内視鏡で腸内の細菌を採取して経過を調べたら、

やっぱり糞便移植したグループは、一番回復が早かったんですが、

マウスのときと同じように、プロバイオティクスを取ってたグループの方が、何もしないグループと比べて回復が遅くて、

半年後に調べたときにも、プロバイオティクスを取っていたグループは、抗生物質を取っていた影響が強く残っていたっていうでんすね。

マウスと一緒で、プロバイオティクスを取ることで、
逆にもとの腸内細菌叢に回復するのを妨げちゃうんですね。

これ、ビックリですよね。

じゃあなんでそんな事が起きるのか?ってことも研究されていて、

人の便の中の腸内細菌を培地で培養するときに、
プロバイオティクスのサプリから培養した、乳酸菌の生成物質を、
便の培地に入れて培養してみると、便のなかの腸内細菌の培養が阻害されたっていうんですね。

ちょっとびっくりな結果ですが、
抗生物質を飲んだりしたあとの、腸内細菌叢の回復のためには、

プロバイオティクスをしないほうが良いっていう、驚きの研究でした。

なので、抗生物質とかを飲んだあとにお腹の調子が悪いなと感じたら、整腸剤とか乳酸菌とかをとるんじゃなくて、

プレバイオティクス、
もともと腸内にいる自分の菌のエサ、繊維とかオリゴ糖とかレジスタントスターチとか、そういうのをしっかり取るってことのほうが大事ってことですね。

詳しくはyoutubeで解説してますので、こちらを見てくださいね。