ども、Tenです。
今日は久し振りに真面目な話。
自律神経ネタです。
以前、自律神経のお話は書いたことありますが、
→「整体と自律神経失調症やうつ」
その中でFF反応(闘争・逃走反応)っていうのを解説したんですが、そのお話の続きです。
FF反応(闘争・逃走反応)っていうのは、太古の昔、まだヒトになる前の、まだ動物だった頃にプログラムされた外敵から身を守るための本能的な反応で、
生きるか死ぬかの瀬戸際に、少しでも命を永らえようというためにセットされている原始的なプログラムでしたね。
FF反応(闘争・逃走反応)が起こると?
このFF反応が起こると、
カラダの中では交感神経がバンバン上がって、戦うか逃げるか?どちらにでも対応出来るように準備をするわけですが、
それがどちらも出来ないとなると、
次にどうなるか?
もう一つのF反応、フリーズが起きちゃう。
アクセルとブレーキ
これ、実は高まりすぎた交感神経を副交感神経が無理やり押さえつけるって感じなんですね。
交感神経がアクセルで、副交感神経がブレーキって考えると理解しやすいです。
例えてみればアクセル全開の状態で思いっきりブレーキを踏んだような状態。
その中でちょっとだけブレーキのほうが強い状態って例えればわかりやすいかな?
アクセルとブレーキを両方思いっきり踏み込んだ状態だから、すごく不安定。
ちょっとブレーキを緩めたら、一気に加速しちゃったり、
ちょっとアクセルを緩めたら、一気に減速しちゃったり。
こう考えると、フリーズ状態って、アクセルもブレーキも思いっきり踏み込みながらロックしちゃった状態って考えると分かりやすいかな?
サイレントベビー
ちょっと前から話題になってるサイレントベビーっていうのもそういうことみたいですね。
赤ちゃんは泣くのが仕事。
泣くことによって自分の状態を知らせるわけですが、これってまだ本能で動いているわけですから、FF反応の中で動いてるんですね。
つまり、全力で泣くことが、闘争であったり逃走の反応なわけです。
ところが、それを放置し過ぎるとどうなるか?
やっぱりフリーズ反応が起きちゃう。
アクセル全開で泣いてるのに、それがかなわないと諦めちゃって、ブレーキも全力で踏むようになっちゃうんですね。
そうすると・・・、
心拍数も落ちて、元気がなくなり、活動しにくい身体になって・・・、
サイレントベビーの反応ってこんな感じ
・手足をあまり動かさずじっとしている、
・あやしても笑わない、
・焦点の合わない目で反応が薄い
まさにフリーズ状態なんですね。
これ、大人でも実は一緒なんです。
やっぱり強いストレスにさらされて、それに対してどこにも逃げ場が無い状態になると、
やっぱりフリーズ反応が起きちゃう。
・心拍数も落ちて、
・活力が落ちちゃって、
さらに酷くなると
・なんだか身体に力が入らない感じになったり、
・視界にもなんだか薄い膜をはったような非現実感のある風景に見えたり、
・音も遠くで聞こえるような感じになったり
当院は比較的メンタルな問題を抱えながら体調に問題を持った方が多く来られますが、
そういう人の自律神経のバランスって、結構乱高下する印象がありますが、これで説明できちゃいます。
唾液を使って自律神経の緊張の度合いをみる事ができる装置が当院にはあるんですが、
それで、実際に来られたお客さんのデータを施術の前後で取ることがあります。
そうすると、
施術前にはとんでもなく高い数値(=交感神経が高まりすぎ)が出ているのに、
施術後になると、今度はありえないくらい低い数値(=副効果神経が高まりすぎ)が出てしまうことがあります。
これ、アクセルをめいいっぱい踏みながらブレーキをめいいっぱい踏んでる人が、
施術によってアクセルが緩んだせいで、一時的に急ブレーキがかかったような状態って例えると分かりやすいかな?
でも、こういう理由からってことを考えると、そういう過程をふんで、段々と良いバランスに向かって進んでいく事が出来れば、段々と良くなっていくということが理解しやすいですよね。
そもそも最初にアクセル全開なのが問題なので、まずは踏み込み過ぎなアクセルをチョット緩めてもらって、
そうすると、確かに急ブレーキがかかっちゃうかもしれませんが、原因がアクセル側ですからね。
そもそも、アクセル踏みすぎなことに対処するために、カラダがブレーキを踏みつけてるわけだから、段々と、アクセルが緩んできたら、踏みすぎてるブレーキも緩んできます。
そうやって、少しずつバランスを取りながら、段々と良くなっていく。
そんなイメージを持つと分かりやすいと思います。