ばう犬さん、コメントありがとうございます。

僕が以前に関わっていた皇法医学というのは、経絡の考え方がちょっと特殊なのかもしれませんが、胆経って、皇法医学的に見ると、胃経の持つ「内臓拡張作用」と、膀胱経の持つ「内臓収縮作用」の双方の調整作用と見るんですよ。

そして、胆経と表裏の関係にある肝経は、脾経の「栄養関係内分泌作用」と、腎経の「生殖関係の内分泌作用」の双方の調整作用と見るんです。

これと、心包経と三焦経とをあわせて「膜反応線」と言って、全身の様々な反応を調整するラインと見て重視するんですが、主に精神活動による問題、現代的にはストレスになると思うのですが、これに重要な働きをしているとも見るんです。

なぜこれをあえて「膜」反応線などと別に名前をつけて呼んでいたのかな?と言うのが実は以前からの疑問だったのですが、筋膜のネットワークを考えて見ると、何となく合点がいったりしたので、個人的な考えではありますが、これと筋膜を対応させて考えていたりします。

実際、この4つの経絡に対応する筋膜に筋膜リリースなどを施すと、不思議と想像通りの状態の変化を起こす印象なので、この繋がりを解明できたらなと言うのが僕の今の研究テーマだったりします。

ちなみに、この皇法医学では、筋膜リリース系でいうダイアフラム(隔膜)を「つなぎ」と言って、これをつなぎ技法という特別な方法で調整するというのがあって(なにげに今ではこれは秘伝(一般には教えない)にされてるみたいですが)、オステオパシーの影響がうかがえるような気がして面白いなと思っていたりもします。

大正時代にどのくらいオステの技術や思想が日本に導入されていて、それがどのような影響をこの時代の療術家達に与えたのか?ってのも僕の興味の一つだったりもします。
(皇法医学を創始した平田内蔵吉の本にもオステオパシーの名前が出ますので、相当に影響を受けていた事はうかがえるんですが。)