こんにちは!
GP法のTenです。
今日は、「瞑眩(メンケン)反応って何のこと?」というテーマで、話をしていきたいと思います。
いわゆる好転反応って言われるものですね。
元々は漢方でいう言葉なんですが、今では色んな所で使われていて、
例えば健康食品だったり、整体とかの手技療法だったり、
あとはメンタル系の色んな方法だったり、
色んな所で、施術をしたり、サプリを飲んだりしたあとに、
一見悪くなったような症状が出ることで、
一旦悪くなったように感じるけど、それは良くなる過程として起きることであって、
決して悪いことではないですよっていうような時の説明によく使われてます。
ただ、これってすごく便利な言葉で、
タダの副作用だったり、ただ壊しただけだったりするのに、
それの言い訳として使われちゃってることがすごく多い言葉でもあります。
あと、揉み返しとかも、全く違うのに同じように使われちゃってることも多いですよね。
そんなメンケンについての話を今日はしてみたいと思います
元々は、四書五経の五経の一つ、書経っていう中国の古典がありますが、
その書経の中に、
「もし、瞑眩せずんば、その病は癒えぬ」って言う言葉があって、
それを、江戸時代の有名なお医者さんの、吉益東洞っていう人が引用して、
漢方治療をした時に、一時的に起きる、かえって悪くなったのか?って思うような症状のことを言うようになった、そういう言葉なんですね。
っていうか、メンケンって中国じゃなくて、日本の漢方医学の言葉だったんですね。
で、元々は漢方の中だけで使われていたんですが、
便利な言葉なので、漢方以外でも、例えば鍼灸だったり、マッサージだったり、
整体だったり、サプリとかの健康食品だったり、
色んな所で使われるようになった言葉です。
ちなみに、本来の好転反応としてのメンケンって、
漢方では、もしそういう反応があったとしても、だいたい80%位は、3~4日で収まるってことが分かっていて、
長くても1週間位で収まるものなんですね。
そして、このメンケン反応とよく勘違いされる、いわゆる間違った漢方薬、その人の体にあってない漢方薬を飲ませて、
望まない悪い効果が出た物、
そういうのを、誤治(ごち)って言います。
まあ、副作用ですよね。
僕の思い出で言うと、
その昔、まだサラリーマン時代で、こういう知識がまだあまりなかった頃なんですが、
とある健康食品屋さんでススメられて、
ある健康食品を買ったんですね。
僕はアトピーがあるので、それに良いものってことで、ススメられて買って飲んでみたんですが、
飲めば飲むほど、どんどん体中が痒くなるし、
それはもうヒドイ状態になったんですが、
その健康食品屋さんにいって聞いてみると、
それは好転反応だから、そのまま続けてくださいって言うんですね。
で、しばらく我慢して続けてたんですが、
これはどう考えてもおかしいって思って、色々調べてみると、
その健康食品に入ってる成分に、かゆみを増強する成分が入ってたり、
体に悪い成分が入ってたり、ってことが分かったんですね。
で、それを飲むのを辞めたら、ピタッと、そのヒドイかゆみも治まってって経験があるんですね。
ちなみに、健康食品とか漢方薬とかを飲んだあとに、そういう何かしらの反応が起きた場合っていうのは、
それがメンケン反応なのか、副作用なのか?っていうのを見分けるのは難しいので、
どっちにせよ、その健康食品なり漢方薬なりを飲むのを一旦辞めて、様子を見るっていうのが大事です。
そんな感じで、知識のない人が免罪符的に、メンケンとか好転反応っていう言葉を使ってることってかなり多くて、
あとは、いわゆるリラクゼーションとかで、ものすごく強い力でゴリゴリ揉まれて、
いわゆる揉み返しですよね。
揉み返しって、強すぎる刺激で、毛細血管が破壊されたり、筋繊維とか筋膜とかが破壊されたり、
その結果として、筋肉がかえって固くなったりしてっていう、
全然好転反応でもなんでも無くて、
ただ下手くそなだけ、壊してるだけなんですが、
そういうのを、
これは好転反応なのでみたいな言葉で誤魔化してたりとかね、
まあ、誤魔化してるって言うよりも、あまりにも無知過ぎて、
体の仕組みも働きも知らないで、
ただ、人からそういうのは好転反応だよって教わって、
何の疑問も持たずにやってるっていう人が多いのかなとも思うんですが、
そういうことって結構あります。
なので、これはメンケン反応、好転反応なのか?
それとも、そうじゃなくて壊しちゃってるのか?
そういうのをちゃんと見分けるってことがものすごく大事なんですよね。
ちなみに、整体とかの手技でメンケン反応が起きるとすると、
よくあるのは、ダルさとか眠くなるとか、体がほてる感じとか、
あとは、感覚が麻痺してた人は、その麻痺してた感覚が戻ってくることで、痛みを感じれるようになって、
今まで感じてなかった痛みを感じるようになったりとか、
痛みって一度に一つずつしか感じれないので、一番痛かったところが良くなると、2番目に痛かったところが1番になって、
今まで感じなかったところの痛みが出てきたりして、
痛いところがどんどん移動していくみたいなのも、
厳密には好転反応ではないですが、好転反応って言われたりすることもありますし、
あとは、解毒の働きが活発になることで、下痢っぽくなたりとかってこともありますが、
だいたいそういうものです。
僕のやってるGP法っていう手技では、揉んだりとか、強い刺激って基本的にはしないで、
ただ触ってるだけな感じだったりとか、
軽く触れながら揺らしたりとか、
そういう刺激しか入れないので、
揉み返しってことは絶対に起きないようなやり方なんですが、
それでも、次の日に筋肉痛みたいになるって言われる人もいますし、そういう反応が起きることはありますが、
でも、それって、揉み返しではないんですね。
もう一つは、そういう反応、メンケン反応が起きるのは、ある程度しょうがないんですが、
でも、強くメンケン反応が出るってことは、それは、たとえ弱い刺激であっても、やりすぎって事でもあるので、
その事も知っておくと良いですね。
これは、コップ理論って僕が言ってるものがあって、
コップがあって、その人の治癒力というか、元気さというか、そういうのがこのコップの容量だとすると、
このコップが、カラダだったりココロだったり、色んな問題で、こんなふうに使われちゃってると、
普段は、この残った範囲内で、カラダをなんとかしようとしていて、
なので、この余力が少ないと、その範囲内でしか、変化を受け入れられないんですね。
それを超える変化をさせちゃうと、やっぱりいろんな反応が出やすくなります。
僕も開業当初の頃、このあたりのことがよく分かってなかった頃は、
次の日に40度くらいの熱が出たりとか、
もうダルくて起きれなくて次の日仕事休みにしましたとかね、
そういう強い反応が出る人が結構いたんですが、
って言っても、それも悪い反応ではないので、それがだいたい3日くらいかけて、その反応が通り過ぎると、
その前よりも身体がものすごく軽くなって、生まれ変わったみたいに軽くなったなんて言われることが多くて、
昔はそれが良いものだと思ってやってたこともありますが、
でも、やっぱりそれって、この変化できる許容量、
その人の残ってるリソースの範囲を超えて変化をさせようとしちゃったことで、
そういう反応が起きちゃってたんだと思うんですね。
なので、そういう事を意識して、今のリソースの範囲内でやるように心がけるようにしたら、
軽い好転反応が出る人はそれでもいますが、
そんなに強い反応が出る人は殆どいなくなりました。
それでも、状態が悪すぎて、このリソースが少なすぎる人だと、
ちょっとやっただけで変わりすぎちゃって、予想外の反応が出る人ってやっぱりいるので、その辺りは難しいんですけどね。
っていうことで、メンケン反応っていうのは、ある程度出るのはしょうがない部分もありますが、
極力出ないようにして、
そして、もし出たとしたら、それは、誤治ではないのか?
揉み返しのような、かえって壊しちゃってるんじゃないのか?
そういう事もちゃんと見極めながら、
適切な刺激量で施術ができるようになると良いですよね。
そして、整体とかの施術を受ける人も、
施術後になんらかの反応が出たら、
それは、メンケン反応なのか?
それとも、誤治による望ましくない反応なのか?
単に壊されちゃってるだけなのか?
っていうのを、見極めるのは難しいかもしれませんが、
そういうのがあるんだってことも知っておくっていうのは、大事ですよね。
詳しくはyoutubeで解説してますので、こちらを見てくださいね。
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