重力と言うものの存在は、普段の生活の中ではあまり意識していませんが、人間が生活するうえで非常に必要なものです。

生命が誕生する時のことを考えて見ても、このことが良くわかります。

今から15年ほど前に、宇宙空間で、無重力状態の中で生命が誕生できるのか?と言う実験が行なわれたそうです。

当時はテレビなどでも報道された事があるので、興味のある人には何となく記憶に残っているかもしれません。

これは鶏の受精卵を利用した実験だったのですが、受精後9日目の卵に付いては約半数が成長する事が出来ましたが、受精後2日目のものは全て成長する事が出来なかったのだそうです。

受精卵というのは、受精後、細胞分裂を繰り返して成長していくわけですが、この初期の細胞分裂には重力が必要不可欠だという事がこの実験で分かったのです。

人間でもこの時期に後に背骨へと発展する線が細胞の中に出来てくるわけですが、これが重力の影響によって発生しているということですね。
そしてさらにこの重力の働きによって、背中側とお腹側がはっきりと区別されていき、人体の基本となる構造が形作られていくわけです。

そして、成長した私達の背骨にも、常に重力がかかることによって前後左右のバランスを取っているのです。

重力に逆らわずに真っ直ぐに立つという事が健康に対してとても大きな要素になるという事が非常に重要な要素であるという事は、このようなことからも想像できます。

この重力に逆らわずに真っ直ぐに立つという事ができれば重量の恩恵によってさらに健康を増進する事ができますが、逆に重力に逆らった身体の保ち方をしていると、この重力を敵にまわすことになり、重力の影響によって健康を害する事に繋がってしまいます。

正しい姿勢というのは、このような重力を味方につける方法だということですね。