こんにちは!
GP法のTenです。

今日は、ベンネット式若返り法っていうのを紹介してみたいと思います。

ちょっと前に大正から昭和の初期にかけて流行った霊術についての動画をいくつか上げたんですが、

それからまた興味が再燃して、この霊術大講座、

洗心流心霊術っていうのをやっていた、松原皎月の書いた本なんですが、

こんな分厚いのが2冊あって、これを改めて最初から読み直しているでんすね。

改めてっていうか、今までは、これだけ分厚いので面白そうなところを適当に拾い読みしてただけで、全部は読んでなかったんですが、

改めて読んでみると、この本メチャメチャ面白いんですよね。

この本に書かれてるのの中から、施術家に役に立ちそうなものをピックアップしてまた順番に紹介していこうかなとも思ってるんですが、

例えば気合術とか、憑霊、霊が取り付いたのを取る方法とか、そういうのって流石に今の普段の施術で使う感じのものじゃないし、

そういう使わなそうなのははぶいて、何かのヒントになったり、役に立ちそうなのをまた改めて紹介しようと思ってるので、それも楽しみにしておいて欲しいんですが、

これの4巻、「自然療法及び精神療法総覧」っていうのを読んでたら、

ベンネット式の若返り運動法っていうのが出てたんですね。

これ読んでて、あれ?
これ、前に違うので読んで知ってるなって思って、その本を引っ張り出してみてみたんですね。

その本っていうのが、これなんですが、
いわゆる赤本ですよね。
「家庭に於ける実際的看護の秘訣」っていう、
大正時代からず~っと改定を続けて出版されていたっていう民間療法のバイブル的な本で、その筋ではかなり有名な本なんですが、

この本に載ってたのを読んだことがあったんですね。

ちなみの僕が今持ってるのは、昭和55年版なんですが、
これにもこの若返り法っていうのが結構詳しく解説されてるんです。

この2つの本を読み比べてみると、こっちの本に書いてあるけどこっちに書いてなかったり、
逆にこっちの本には書いてあるけど、こっちには書いてないってこともあって、

この元ネタあるよねって思って探してみました。

そしたら、大正11年に出版された、
「ベンネット式若返り運動法」
って言う本を見つけました。

多分どっちも、元ネタはこれじゃないかなと思うので、それを参考にして、

結構な分量なので、今回1回では説明しきれないと思うので、
何回かに分けて解説してみたいと思います

この本を書いた松原皎月も、若返りのための実行可能な運動法として、このベンネット式は非常に価値があるもので、

運動法としてはベンネット式を完全なものと認めるって言ってるくらい、結構絶賛してるですよね。

この運動法を作ったのは、
サンフォード・ベンネットさんっていって、
1841年生まれのアメリカ人で、

胃カタルとかリウマチとかいろんな病気を持っていて、
50代になった頃には、誰から見ても70代でしょうって言われるくらいに、
すごく老けて見られてたっていうんですね。

それが、50代の頃に思い立って、フランスにいまから400年位前にいた、ニノン・ド・ランクル婦人っていう人の事を研究して、このベンネット式の運動法を作って、
1912年、72才のときに発表したっていうんですが、その頃は、誰から見ても30代にしか見られない位に若々しく見えたっていうんですね。

ちなみに、この400年前のランクル婦人っていうのが、90歳で死ぬまで若々しさを保っていて、

70才の時の肖像画が、20代にしか見えないなんて言われてたり、

その頃のフランスの王様、ルイ14世も、「わが領土内における驚異だ」って言ったなんて話があったり、っていう人なんですが、

このランクル婦人っていうのが、その若々しさを保つためにしていたのは、たった一つの運動を、毎日決まった同じ時間に行っていただけだっていうんですね。

そして、ベンネットさんは、フランスのこのランクル婦人に関する論文をみつけて、
それを研究して、ベンネット式の若返り運動法を編み出したってことなんですね。

ちなみに、
赤本の方では、ランクル婦人は、毎日決まった時間に、首筋と顔を摩擦することをやっていたって書かれてますし、

そこから孫引きした色んなネットの記事とか見ると、首とか顔の摩擦でランクル婦人みたいになるなんて言ってる人多いですが、

この元ネタである、「ベンネット式若返り運動法」によると、どうやらそうじゃなくて、
このあと説明する、咽喉部の緊縮運動をやっていたのが正解みたいです。

ベンネット式は、運動法とか美容法が知られてますが、
実際には、清浄法と、食事法と、断食と、日光と土と空気に親しむこと、っていうのもあって、

清浄法の中に、内的清浄法と外的清浄法があって、

内的清浄法っていうのは、カラダの中をきれいにする方法ってことですね。

その方法は、毎朝、起きたら適度な温度のお湯を沢山飲むという方法です。

沢山っていうのがどの位かっていうと、だいたい1リットルから2リットル、あるいはそれ以上。
そのお湯を、食べ物を噛んで飲み込むようにゆっくりと飲んで、決してガブガブと一気に飲んではいけないって言ってます。

これ、僕も試しにやってみましたけど、結構たいへんでした。

500ml位までなら飲めましたが、なかなか厳しいので、これも、やるなら出来る範囲から初めると良いかもですね。

ちなみにその効能は、
便秘の予防とか、
食欲がない人の食欲を増す働きとか、
皮膚をなめらかにして、
声を美しくして、
消化作用を活発にするのに効果があるって言ってます。

そして、外的清浄法っていうのは、体の外をきれいにする方法ってことで、これは端的に行っちゃうと、お風呂です。

日本人にとっては普通のことだけど、多分当時のアメリカだとあまりそういう風習はなかったんじゃないかと思いますが、

まず、全身を乾布摩擦みたいにこすって、
それから全身を石鹸で洗って、
それから温かいお湯に浸かるっていうんですね。

日本だと普通にお風呂にはいるって感じですよね。

これを、朝、若返り運動法をしたあとにすると良いっていうんですね。

そして、食事法については、食べる内容には特に決まりはなくて、
何を食べても良くて、自分のカラダが求めたものを食べれば良いけど、
2つのポイントが有って、

①食事の時間を決めるんじゃなくて、
しっかりと空腹感が出たら、要するに、カラダが求めたら、初めて食事を取りましょう、
っていうのと、
②しっかり噛みましょう、
っていう2つのことをしましょうっていうのが、食事法です。

そして、日光をしっかり浴びて、
きれいな空気をしっかり吸って、
土と親しみましょう、

そんなのがあって、その上で、運動法をしましょうねっていうのが、
どうも本来のベンネット式若返り法みたいですね。

運動法や美容法だけじゃないんですね。

そして、

全身の運動法としては、30の運動があります。

赤本のなかでは、これを8つの体の部分の運動と、顔の若返り法に分けて書いてて、こっちのほうが分かりやすいのでこっちで説明すると、

1,腹部の運動
これは、胃腸を元気にする運動で、
2,肝臓の強健運動
これは肝臓を元気にする方法ですが、
これもすごく良い方法で、
セルフでやって、誰がやっても簡単にできて効果がありそうな方法としてはすごく良いと思います。
3,咽喉部の緊縮運動
これはノドの運動、
これが、400年前のランクル婦人がやってたっていう方法を、より効果があるようにベンネットさんによってアレンジされた方法で、
数ある運動法の中でも、特に重要で、
要望を若く保ち、若返らすためには最も大切な基本的運動って言ってます。
4,首筋の運動
5,肩の運動
6,腰の運動
7,手の運動
8,肺の運動
赤本では、肺の運動ってなってますが、
元ネタの「ベンネット式若返り運動法」では、全身の伸長運動ってなっていて、全身の調整法として紹介されてるのと、
書かれてる内容がちょっと違うので、多分これは赤本ではアレンジしてるんだと思うんですが、

この赤本で紹介されてる方法っていうのが、結構面白くて、

最初見たときには、高橋整体の整体術の元ネタってまさかコレだったの?
みたいな方法だったんですが、時代的にも近いので、もしかしたらその辺りから持ってきてくっつけたのか、
あるいは、赤本のカイロプラクティックの自己療法っていうのを紹介しているところで、コレと同じような方法があるので、その辺りから持ってきてアレンジしたものなんじゃないかなと思います。

こういう方法、マニアな人にはヨダレが出るような内容ですよね。
メチャメチャ面白いなと僕は思ったんですが、

こんな感じで、この8つがこの赤本でも紹介されてるのと、

後は、顔の摩擦法ですね。

それと、髪の毛の若返り法として、
髪の色艶を良くする方法なんてのもあります。

これもまた面白くて、やり方を見て驚いたんだけど、

野口整体で、ハゲを治す方法っていうのがあるんだけど、
多分、それの元ネタってこれですね。

もう、これやばいですよね。
僕みたいな手技マニアな人だと、こういう話って、よだれダラダラなんじゃないかなって思うんですが、

知ってる人も多いと思うんだけど、野口整体の野口晴哉って、その昔、
かつての療術師会の会長をやってた頃に、整体操法制定委員会みたいなのやってて、
全国から療術の技を集めて、
それをまた全国の会員におしえて、みんなが出来たものを採用して、
出来ないものを削除して、って言う感じで、効果のあるものだけを選別して、
整体操法を作ったみたいな話がありますよね。

その話からすると、多分このハゲを治す方法っていうのも、多くの人に実際に試して、
自分だけが出来るんじゃダメだから、他の人にも試させて、
それで確かに効果あるよねってものを残して伝えてるんじゃないかなと思うんですが、

ってことは、効果も確認されてる方法なんだろうなって思うんですね、

その元ネタらしきものがこんなところにあったのか!ってのはメチャメチャ面白いです。

ちょっと話が脱線しましたが、
この一連の方法、若返り法って言ってるだけあって、セルフケアとしてはかなり優秀だと思うので、
別に若返るためって言うわけじゃなくて、
単に健康のためにするのもすごく良い方法だと思います。

なのでこの方法を順番に解説してみようと思うんですが、

今回は、やっぱり若返り法のオリジナルをまず知っておきたいよねってことで、

ランクル婦人がやっていた、たった一つの方法っていう、咽喉部の緊縮運動、これをまずは紹介したいと思います。

とっても簡単な方法で、ベンネット式では、仰向けに寝た状態で、背中に枕とか座布団とかを重ねて、首を後ろに倒せる状態を作ってやるんですが、

今回は、このまま椅子に座った状態でやりますね。

やり方はこんな感じです。

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まず、息を吸いながら、首を後ろにいけるところまで倒していって、
この喉の部分を思いっきり伸ばします。
この時に、顎を天井方向に引き伸ばすようにして、更にノドを伸ばします。

そして、息を吐きながら、ゆっくり戻ります。
これを、普通の息を吸ったり吐いたりする速さでやるんですが、
10回くらいから初めて、
だんだん数をふやしていって、100回くらいやります。

これが咽喉部の緊縮運動ですね。

実際にやってみると分かりますが、これだけでも結構、首も肩も顔も楽になると思います。

これに続いて、顔面の若返り法っていうのがあるんですが、

これは、こっちの赤本バージョンはそれなりに知られてると思うんですが、

多分あまり知られてないんじゃないかなと思う、元ネタの「ベンネット式若返り運動法」で紹介されているやり方を、次回解説してみようと思いますので、

楽しみにしていてくださいね。

詳しくはyoutubeで解説してますので、こちらを見てくださいね。