っていうか、食べ物のせいでコレステロール値がそんなに変わるなんて事はないんです。
とってもとっても古い考えだったんですね。
このことがようやく認められてきたのか、こんな記事が紹介されてました。
取りすぎると動脈硬化などを招くとして悪者扱いされてきたコレステロールについて、日本動脈硬化学会(佐藤靖史理事長)は1日、「食事で体内のコレステロール値は大きく変わらない」との声明を発表した。厚生労働省も今年、5年ぶりに改定された「食事摂取基準」で、コレステロールの基準を撤廃しており、これを容認した形だ。動脈硬化予防には食事だけでなく、生活習慣や運動など包括的な対策が大切だとしている。
コレステロールは脂質の一種で、食べ物からのほか肝臓でも作られる。動脈硬化学会は血中の「悪玉」のコレステロールが高いと心筋梗塞(こうそく)を起こしやすいとして警告する一方、日本脂質栄養学会は「数値が高い人はむしろ長生き」と主張し、論争が続いていた。
厚労省はこれまで、18歳以上の男性は1日当たり750ミリグラム未満、女性は600ミリグラム未満の摂取基準値を設けていた。しかし5年おきに改定する「食事摂取基準」の2015年版で、科学的根拠が得られなかったとして基準を撤廃。卵の摂取量と心筋梗塞の発症リスクとの関連を調べた日本人約10万人の研究で「関連なし」との結果が出たことなどを例示し「食事からのコレステロールは一部に過ぎず、食事から多く取れば、体内で作る量を減らすなどの調整する仕組みがある」と解説した。
米農務省も「コレステロールは過剰摂取を懸念すべき栄養素ではない」として、摂取量を1日300ミリグラム未満に抑えていた食事指針を今年見直す方向だ。
引用元:コレステロール値:「食事で変わらず」動脈硬化学会が声明
ちょうど今月のニュースレターから、コレステロールについて書いてるんですが、タイムリーですね。
動物性脂肪が悪者で、それを減らして植物性脂肪を取ると動脈硬化や心疾患などが減るだろうという古い説が未だに信じられていて、
しかもこの古い栄養指導をいまだに指導している人が多いそうですが・・・、
1980年頃から行われた「ヘルシンキ ビジネスマン研究」と呼ばれるその筋ではとっても有名な介入試験がありました。
循環器疾患の高危険群であるが健康である人を、無作為に割り振って、介入群と対照群に分けて、
介入群には、5年間にわたって4ヶ月ごとの受診時に、食事、運動、飲酒、喫煙に関して保健指導を行い、血圧と血清脂質値が目標値に達さなかった人に対して、降圧剤および脂質降下剤を投与するという指導を行ったわけです。
ところが・・・、
予想に反して、この古い栄養指導をした群の死亡率がぐんぐん上がって行き、
15年経過した時点で心疾患の死亡率が、栄養指導をしていない群の2.4倍、総死亡率でも1.4倍なんてことがあったそうです。
ちなみに、飲酒と喫煙に関しては、介入群も対照群も、結局消費量に優位な差は無かった。
つまり、指導したくらいじゃ皆さん辞めれなかったって結果で、
となると、食事と運動か、降圧剤や脂質硬化剤の影響か?ってことになって、
この解釈については実は色々言われているようですが、
この栄養指導がそもそも間違ってたっていうのがホントの所なんじゃないかと言われています。
ま、そんなこんなで、コレステロール悪者説はTenは全く信じてないわけですが、
そもそも、カラダの中で使われるコレステロールは、約7割が肝臓などの体内で作られていて、食事から直接作られるのはホンの3割程度。
しかも、食後8時間以内で全て消費されてしまうんです。
生きていくために絶対に必要なコレステロール。
だからカラダはせっせと作っているんですね。
問題はバランスなんです。
食事をとる時間だったり食べる順番だったり、そういうのも大事だったりするんですが、
動物性脂肪やコレステロールの多い食事は、ある程度は取らないといけないんです。
我々のカラダを形作っている細胞の細胞膜の半分は動物性脂肪からできてるんですからね。
しかも、コレステロールはその中でとっても重要な働きをしているんですから。
最近では、悪玉コレステロールって実は全然悪玉なんかじゃなくって、正義の味方だったんだ!なんて話もあるんですからね~。
バランスよく肉は食べましょう。