良い姿勢って背筋をピンと伸ばすって思ってる人ってかな~り多いんですが・・・、

ちょっと猫背の方が実は良かったりする。

構造的に肩も緩むし腰も緊張しないし呼吸もしやすい姿勢がその姿勢ですから。

って話を当院に来られる方にはしょっちゅうするんですが、

最近こんな事を考えるようになりました。

一般の方がイメージする猫背と我々がイメージする猫背ってもしかして違うのかな?って・・・。(^_^;)

確かにおばあちゃんのように頭が前に飛び出て背中が極端に曲がって顎を付きだしたような猫背は身体に良くないんですが、

だからって逆に昔学校でやらされたみたいな背筋をピンと後ろに張った姿勢が良いわけがないわけで・・・、

要するにお笑いの春日みたいな姿勢を想像してもらうとよいんだけど、あれだと肩はコルは腰は緊張するは呼吸は浅くなるはとっさに動くことも出来ないはと、とんでもない居つく姿勢なんですよね。

で、とっさに動くことが出来ないってことは、とっさに逃げることも攻撃することも出来ないわけだからそのまま受け入れちゃう、従順になるしか無い姿勢なんです。
カラダがそうなると心もそうなっちゃう。
これがある意味今普通に行われているきをつけの効用なんですね。

居つくことの効用が分かってるから軍隊とかでも使っちゃったりしてるわけですが、それを学校で教えちゃうってのがそもそもの間違いだし、日本の伝統的な所作には全く適合しない悪い姿勢なんですが、この事に気がついていても言う人は非常に少ない。
っていうよりもそもそも気がついてもいない人が非常に多い。

ちょっと検索してみると背筋をピンと伸ばす姿勢が構造的に良いって書いてるようなアホな整体院のページとかわんさか出てきますが、

だったらその姿勢で相撲とってみろよとか、柔道やってみろよとか言ってやりたい。

少なくとも日本の伝統的な所作にはそんなもの絶対ないんだよね。

まあ、最近の表演系の一部の武術もどきではそういう姿勢をしないと点数付けてくれなかったりするからまああれなんですが・・・。(^_^;)

でも絶対弱いよね。

見た目はキレイに見えるけどさ。

統合されなくって構造的に弱い姿勢にしかならない。

なんならオリンピックとかの競技者の姿勢を想像してもらえば良いんだけど、見た目で点数付けるような競技以外でそんな姿勢してるやつなんてそもそもいないよね。

しかも呼吸がしにくいってことは、当然のことながらそれに関わる働きを制限しちゃってるわけだから内蔵などの働きにも悪い影響が出るわけだし、代謝も落ちるし太りやすくもなるし、壊れやすくもなる。

モデル体型になるためにモデルみたいな姿勢を!な~んて、アホかって話だよね。

ありゃあ作ってるんだよね。

最近はだいぶ慣れたのでそういう事を説明して理解してもらえなくてもなんとも思わないんだけど、同業者とかがそういう事を言ったり書いちゃったりしてるとちょっと悲しくなる。

まあ良いんだけどね。

で、赤ちゃん。

赤ちゃんの姿勢が理想に非常に近い姿勢なんだよって話を良くするわけですが、

立つことを覚えたばかりの赤ちゃんをみると、背中は適度に丸まってるんですよ。

背骨の曲がったおばあちゃんみたいに丸まってるわけではないですが、背筋をそらすような姿勢でもない、少し前に丸まったような姿勢。
そして肩は少し前にでたニュートラルの位置にあります。

あれが理想なんですよね~。

太極拳なんかではこれを含胸抜背なんて言葉で説明したりしますが、これを少し意識するだけでカラダってすごく楽になります。
ま、ちゃんとするには尾閭中正とか虚領頂勁とかさらに色々と要点はあるんですが、赤ちゃんを見たらそれはほとんど叶えられた良い姿勢になってますね。

近くに立つことを覚えたばかりの赤ちゃんがいたらよ~く観察してみましょう!