肩こりと腰痛とその他諸々と・・・。

症例:19才 男性 豊田市

か細い声で予約の電話。

多分こういうところに来るのは初めてなんでしょうね。

症状を聞いてもなんだかはっきりしない。

一人暮らしはじめて、初めてこういうところに予約するのってなんだか緊張するんですよね。

Tenも身に覚えあります。(^_^;)

当初は猫背を良くしたいとか、O脚を治したいとかそんなことを言ってました。

後で思いましたが、自分でもどこが悪くて今の状況になっているのか判断付かないって感じなのかな?比較的そういう人は多いです。

初対面でいきなり全てを話してくれる人は少ないですから。

それが主訴ではないなと思いつつ、姿勢&動作チェックの後に、

とりあえず猫背に関して。

見た感じ全然猫背でもない。

肩まわりの異常な緊張が見えたので、肩の位置についてどこがニュートラルな位置なのかってのと、重心の位置について説明。
(赤ちゃんのようにハイハイしてもらって、肩のニュートラルな位置を実際に確認してもらって、
その時の位置を覚えて立ってもらって色々動いてもらったりとか・・。
うちではどんな症状でも結構ハイハイしてもらうことって多いんです。(^_^;))

一般の人は良い姿勢っていうのを大きく誤解しているので、無理に胸を張ったり肩を無理に後ろに引こうとしたりするんですよね。

学校等で子供の頃から「きをつけ!」ってそういう姿勢だって感じで教わって洗脳されてるのでしょうがないのですが、
どんなスポーツ選手だって伝統芸能の世界だって、そんな姿勢で動ける人って見たことないでしょ?って事を実際の動きの中で理解してもらって、
その無駄な努力が全身の硬直を生んでるんですよってのをまずは理解してもらって・・・。

要するに、間違った「良い姿勢」を保とうとするばかりにカラダが硬直して、
それによって自己イメージの中で「自分は姿勢が悪いから」色んなところに痛みとかが出るんだっていう間違った認識を持っちゃう人に、
今のその人にとって一番ニュートラルな位置を教えるだけなんですけどね。

そうすれば、無駄な動きとか緊張が抜けるので勝手に良い状態に変化してくるってのがあるので。

そして、O脚に関してはカンタンな体操を教えました。

姿勢というか重心の位置さえある程度良いところに持ってくれば、
その人にあった方法で適当にカラダを動かしてもらえばその場でもかなり変化するんですが、家でもやってもらうってことで。

そこまでほんの5分程度。

「それだけだったらこれで終わっちゃったね~」

なんて言いながら、本当の主訴を聞こうと色々とお話。

色々と聞いてくうちにやっと本当の問題点を徐々に話し出すって感じ。

とりあえず腰が痛いということで、綿棒を口にくわえてもらってカカトトントン。
(痛みの取れる姿勢を作って八段錦の八段目のような動作を繰り返せばそれが定着するんです。
その昔操体法の先生に簡易的な方法として教わったんですがかなり使えます。応用は効きまくりです。(^^))

それで腰の痛みもとりあえずOKに。
(数ヶ月前に歯医者にスケーリングの為に通院したということもあって、
それがトリガーの一つになってたようなのでやりました。
仮に戻ったとしても家で同じ事をやればOKなので自己療法としても良いです。)

で、やっと寝てもらって全身チェック&施術。

よっぽど困ってたんだろうな~って感じでしたが、全身ガチガチでどこをどう触っても痛がるし、全身の緊張も抜けず、腕を持ち上げるとその場で硬直する感じ。

「腕のちから抜いてね~」

「地から抜いたらこんな感じでストンと落ちるんですよ~」
みたいな感じで誘導するも、

「え?どうやったら・・?」

って感じ。(^_^;)

ぎっくり腰などの急性期の痛みの人を除いたら過去ベスト3以内には入る位の全身の緊張でした。

これは揺らし系だな!

って事で、全身をユラユラと揺らしながら緊張を少しずつ解いていきました。

この手の緊張の人には直接法での揺らしが有効です。

ある程度変化したところで間接法に切り替えてゆらゆら。

案の定、スースーと寝息をかきだして・・・。(^^)

最後に頭蓋を少しいじって終了という感じでした。

そして、終わりに胸郭を緩める超カンタンな体操(バンザイするだけ)を教えて終了。

このケースでは、家でもちゃんと教えた方法をやってくれれば多分もう来なくても良い位ですね。
(なかなかそういう人はいないですが・・・。(^_^;))

うちでは通院が必要そうな人には体操は後から教える感じで、
そうじゃない人にはそれなりにって感じで極力回数を少なく卒業できるようにしてますが、
これもなかなか実際にやってくれる人は少なく難しいです。


年に一度?(^_^;)

症例:30代 男性 豊田市

たまにいるんです。

年に一度位のペースで調子を崩して来院されるお客さん。

まあ、日ごろからカラダのメンテナンスをするのって結構大事なことだと思うんですが、

「やっぱり忙しくってなかなかそうも行かないんですよね~」

って感じで悪くなったら来るという感じの方が珍しく今年2度目の来院。

結構つらかったからみたいなんですが、僕が色々と話を聞いてカラダを見た後に言った第一声は、

「そういう時は、まずは病院に行ってね。」

って事。

この時期、胃腸から来てる人って多いんですが、この方もそんな感じでした。

肩が痛くって、首も痛くって、もうとにかくツラクって仕事にならないということでしたが、傾聴してみると、胃の噴門の辺りと感じたので、そこをマニピ。

そして確認してもらうと、

「あれ?肩の痛みほとんど取れました~。」

「あとは、右の首がもう少しです。」

って事で、再度傾聴して、肝鎌状間膜をマニピというか、リコイルしたら、それもOKに。

って事で、あとは全身軽~く調整。

小腸がこれまた驚くほどガチガチだったんですが、これはあまり調子を良くしちゃうと、
「行きます!」って言っててもあまりに良くなっちゃったら病院に行ってくれないだろうなって事で、軽めに調整。
(つっても、何も問題なかったら2~3日すれば勝手に良くなる程度にはしましたけどね。)

まあ、病院に行ったからって何してくれるってわけじゃないんですが、
僕らができるのはあくまで外見からや触れてみる程度で診断的なことは出来ませんから、

細かな検査は病院に行ってもらわなくっちゃね。

それでなんとも無かったら、再度ばっちりと調整するつもりです。

実は以前にも同じような感じの方にばっちり良くしちゃったら、行けと言ってもなかなか病院に行ってくれなかったお客さんがいたんですが、

しつこく言っていたらやっと行ってくれて、結果は・・・、

大腸ポリープですぐに手術という事もありました。

この方にはその後かなり感謝されましたけどね。(^_^;)

そういうことも実際にありますから、ちゃんと病院には行っといた方が良いですよ~。

なんでもなかったらそれで安心出来ますしね。


脳梗塞後の手のシビレ

症例:60代 女性

症状(主訴):

朝方、目が覚めてすぐにヒドイめまいがして立ち上がれない。救急車でそのまま病院へ入院、脳梗塞と診断された。

障害はほとんど残らなかったが、両腕のシビレが残るとの事。

施術内容と経過:

病院にお見舞いに行って、その場でコッソリと検査。
首の上部(頚椎2番)の左右に大きな硬結があり、そこをカウンターストレインを使いリリース。

右側の硬結が取れた瞬間に、

「あ!右手のシビレが無くなった!」

といって喜ばれた。

しかし、同じように左側にアプローチするが、その硬結は取れず。

その後リハビリでかなり改善したが今もシビレは多少残るとの事。

脳梗塞などの後遺症は、脳神経の問題と、カラダの防御的な反応による緊張が残ることによるものとあると感じていたが、これもそのせいかと感じました。


アトピーのカユミ

症例:30代 女性

症状(主訴):

最初、腰痛と背中の痛み。

施術内容と経過:

全身緊張のカタマリで、力が抜けない。
GP法で全身調整。

2回目、3回目と、同じ様に全身調整し、徐々に腰痛・背部痛は良くなるが、アトピーが非常に辛そうなため、それに対するアプローチを行う。

実は、Tenがアトピーに対してこの方法を使うのは初めてでしたが、ある整体師さんに教わった(Tenもアトピーなので・・(^_^;))方法を応用してみることに。

まず、お腹が異常に硬いので、それに対するアプローチとして皇法医学を使う。
これでカユミはかなり収まった。
その後肌の状態を確認の後、ちょっと特殊な方法で頭蓋の調整。
カラダの内圧を下げる方向に持っていく。

数分後、肌を再度確認すると、ガサガサの肌がスベスベに。

実はやったTen自身もオドロキました。(^_^;)

ですが、この方は途中でお引越しのために通院を中断されてしまいました。

根本的な方法としては、内臓の働きを活性化する方法をとる必要がありますが、まずは目に見えた表面の症状を緩和させるためにはこのテクニックは非常に使えます。

ドアにはさんで指がぷっくりと腫れていた人にも同じ様に頭蓋にアプローチしたら、見る見る間に腫れが引いてスッキリになったりと、とっても強力な技です。


生まれるのは男の子?女の子?

症例:30代 女性


以前から通っていただいているお客さん、妊娠されたとの事でカラダのケアのために来院されました。

そのとき、脈診にて確認。

「多分、女の子かな?」

とお話させていただきました。

数ヵ月後、

「当たってました~!」
とご報告いただきました。(^^)

かわいい赤ちゃん、おめでとうございます!


脳腫瘍をもつクライアントへのクラニオの施術

今日は、症例をちょっと書いてみようと思います。

実は、最近ワークをしているクライアントさんのケースで、オステオパシーやクラニオをされている方にとっても非常に興味深いであろうと思われるケースがありまして、なにかの参考にもなるかなと思い、クライアントの許可を得て書き込むことにしました。

専門用語も多く出てきますので、この療法を知っている方でないとちょっと読みにくいかもしれませんが・・。
(極力注釈を入れてみましたが、難しいかな?)

〔症例1〕


50代の女性で、以前に良性の脳腫瘍で計4度の頭開手術を行い、腫瘍の場所が悪い為に完全には除去できず現在もピンポン玉大の腫瘍が存在しているという方。

主訴は、数年前からの腕の激痛で、痛み止め&睡眠薬でかろうじて一時的に痛みを抑えている程度で、痛み止めもその直後だけは効くがすぐに痛みが出て、何も出来ないという事でした。

頭部に関しては、CSF(*)の圧力が高くなりすぎるという事から、シャント術(チューブを脳室に入れ込み、そこからCSFの圧力を腹部に逃がす手術)を受けている事と、後頭骨の手術部は頭蓋骨を切除したままの状態で、皮膚&軟組織の下はすぐに脳と言う状態でした。
(*)CSF=脳脊髄液。脳および脊髄は、軟膜・くも膜・硬膜という三層の膜に包まれており、その中には脳脊髄液と言う液体が満たされている。

先方からもダメモトで、少しでも効果が期待できるのならやってみたいという申し出だったので、腕の痛みだけでも緩和できれば良いかと当初は思い、施術を引き受けました。

正直、この話を頂いた時は(メールでのやり取りだけで実際に先方に会う前だったので疑心暗鬼状態でもあり)ドキドキで、施術を断ろうかとも思ったのですが、結果としてとっても良かったと思います。

(実はこのことに付いて、僕のクラニオの師匠であるK先生に相談したところ、実際に困っている人がいるのだから自信を持ってやってみると良いよとアドバイスを頂いて、思い切って施術をする事にしたのです。)

1回目の施術。


初回は、頭部は確認のみで、首から腕にかけてを主に行なう旨を先方に伝え、ワークを始める。

施術内容に付いては、当院では通常のクラニオのほかに、初めてクラニオを体験してもらう方の為にクラニオのお試しコースと言うのを設けていますが(時間を短く取って体験してもらう為に設定していますが、子供さんや長時間の施術が体力的にきついかと思われる人にはこのコースで行なう事を薦めている。)、今回はこれで行なうこととした。

足首にてCRI(*2)を感じようと試みた所、

「これがCRIなのか?」

と思えるような非常に微細で通常僕が感じているのとは違うサイクルのCRIを感じたが、これにあわせていくことで、少しだけ緊張の緩みを感じた。
(*2)CRI=クラニオセイクラル・リズミック・インパルス、脳脊髄液の呼吸。脳脊髄液は生成(圧力増加)と吸収(圧力減少)のサイクルを定期的に繰り返していて、このサイクルの周期・度合い等を指標としてクラニオセイクラルではワークを行ないます。

骨盤部は、触れるとすぐに腕の痛みを訴え、何も出来ず。(子宮も摘出しているという事でした。)

続いて横隔膜、胸郭上口と触れていくが、ほとんどCRIも感じることが出来ず。

鎖骨部も、シャントのチューブの通っている辺りは組織におかしな感じが見られましたが、とにかくCSFの働きを信じてワークを続けました。

途中、鎖骨下部及び上部・肩甲骨部にて筋膜リリース及び筋肉の弛緩法を行ない多少の弛緩が見られました。

後頭骨と上部頚椎に触れると、とにかく固まってしまっている感じ。

上部頚椎に触れたときに、ふと、「ここは緩めないで」と言っているように感じ、あぁ、ここは後頭骨の解放部の補償として固まっているのかもしれないと感じ、状態の確認だけに止め、頭部に順次触れていきました。

側頭骨は、右側は動きを感じるが、左側は全くといって良いほど動きを感じる事が出来ませんでした(腫瘍は左側にあり、手術もシャント術以外は全て左側)。

順次、各頭蓋骨に触れて状態を確認し、直感を信じて必要だと思う所だけ細かくCSFを導くようにしました。

最後にVoltHold(*3)で全体の状態を確認。ワークを終えました。
(*3)VoltHold=頭部の主要な骨に触れるクラニオの触れ方。

自分としては、今自分に出来ることをやったというだけで、これでどうなるのか?という事は期待できない状態に思えたので、素直に先方にその旨を伝え、次回の約束をして、帰宅。


2回目の施術。


1週間後、2回目の施術を行いに、先方宅に向った。

先方宅に着いてのクライアントの旦那さんから、今までの激痛が無くなって、痛み止めや眠り薬を減らすことが出来ましたとのお言葉を頂いた。クライアント本人からもお話を聞くと、痺れはいまだにずっと続いているが、以前のような激痛は無くなったとの事。(痺れはまだ残っている。)

非常に嬉しい。

痛みの変化は、施術後にはほとんど変化を感じなかったが、施術から4日後位に急に痛みが減ってきたとの事。

少し、その後の状況のインタビューを含めお話をした後、早速ワークに入る。

まず、足を触ってCRIの確認。

前回の状況とは違って、今回はCRIを明確に感じることが出来ました。

ただ、Widening(*4)は非常に明確に感じることが出来るが、Narrowing(*5)が感じ取りにくい。
(*4)Widening=CRI(脳脊髄液の呼吸)によって、圧が高まっている時の状態
(*5)Narrowing=CRI(脳脊髄液の呼吸)によって、圧が低くなっている時の状態


ふっと圧力が抜けるような感覚があった。

これはシャントを着けていることによる影響か?と思いました。

続いて、骨盤部。

ここは前回と同様に、触れるとすぐに腕に痛みを訴えて、触れ続けることが出来ない。なのであきらめて次へ。

横隔膜、胸郭上口、鎖骨部と触れていく。

首も、前回感じたあまり触れることが出来ない感じ(相手の組織から拒否されてる感じ?)が和らいだ感じで、あまり深入りはしなかったが、触れて状態の確認を行なった。

頭蓋骨の各骨に触れて状態を確認した後、CRIで、Narrowingが感じ取りにくい事が気になったので、上矢状静脈洞部(*6)にふれ、ここを丁寧にリリース。
(*6)CSF(脳脊髄液)は各静脈洞にある「くも膜顆粒」から静脈に吸収されることによって圧力が低下する。

その後、蝶形骨の状態を更に細かく確認。このとき、以前とは違うCRIを感じた。

VoltHoldにて全体の状態を確認して施術を終える。


3回目の施術。


先方宅に伺う。

前回よりも更に良い状態との事。

痺れもかなり改善したとの事。

今までは全く食欲も無かったのが、今週は食欲が出て沢山食べた。便の出が悪いのでおなかが張ってしょうがないとの事。

人から声が変わった、しゃべる声に元気が出てきたねと言われたと言って喜ばれた。

今回も同様に、まず足にてCRIを確認。

前回とは違って、非常にはっきりとCRIを確認できた。

通常の人と同じような感じで、Narrowingの時の不自然さも無くなっている。

骨盤部に触れると、今回は普通に触れることが出来た。

便通が悪いとの事で、腸腰筋及び大腿四頭筋(鼠径部から大腿部にかけての筋肉、経絡でいうところの胃経=便秘の急所)にもワーク。おなかがゴロゴロと言い出して、腸の働きが出て来た感じ。

続いて横隔膜、胸郭上口、今回は頚部にも触れてワークを行なう。

後頭骨と上部頚椎は相変わらず硬いものの、以前のような感じは無くなっていた。

頭部にも順次触れてワークを行なったが、硬さはいろんな所に残っているものの、全体に非常に良い状態に感じられた。

最後にVoltHold、全体のCRIが明確に感じられた為ワークを終える。

感想としては、通常の人と同じようなCRIが感じられる所まで来たのか?という事を感じました。このため、次回以降はもう少し突っ込んだワークが出来そうな気がしました。


4回目の施術


先方宅に伺う。

前回よりも更に良い状態との事。

立って歩く姿を見たが、前回までとは違い力強さを感じました。

順調に改善しているようで嬉しい限り。

前回同様、足にてCRIの確認からスタート。

順次、骨盤隔膜、鼠径部、横隔膜、胸郭(*7)と触れていく。
(*7)クラニオではCSF等の縦の流れを阻害する要因として、体内に複数の隔膜(横方向に広がる膜)があると認識し、各隔膜のリリースを行なうことでその阻害要因を取り除くワークを行ないます。

頚部も前回より少し突っ込んで状態を観察&リリース。

続いて頭部に順次触れていく。

後頭骨はまだあまり深入りできない感じなので、状態観察と少しCSFを誘導するのみ。

側頭骨はやはり左側の可動域が少ない(というか、ほとんど無い)感じ。

通常、クラニオをしていると寝てしまう人が多いが、前回まではこのクライアントさんではそのようなことは無かったですが、今回はかなり落ち着いた感じで、一段深いレベルまで入れた感じがしました。


5回目の施術


前回まで、毎週施術をしていたが、前の週に僕が風邪を引いてしまいお休みを頂いた為、1週間あけての施術となった。また、前回までは、予約時間の都合等からお試しコースと言うハーフタイムに設定した施術を行なっていたが、今回から通常のセッションを行なう事とした。

前回からの状況のインタビュー、見たところ顔色も明るくとても良好に見えたが、今日からまた腕が痛み出したとの事。

前回同様、足にてCRIの確認からスタート。

前回までは時間が短かった為に体幹部はあまり深く行なわず直ぐに頚部~頭部に移っていたが、今回はじっくりと体幹部にもワークを行なった。

足でのCRIは、前回と比べると少し元気の無い感じがした。

液の流れを感じていくと、胸椎から腰椎の移行部あたりで流れを邪魔しているような感じがした。

骨盤部では、股関節、骨盤隔膜、L5S1(*7)にワーク。
(*7)L5S1=腰椎5番(L5)と仙骨(S1)との間の関節。オステオパシーではとても重要な位置として認識されています。

途中左側鼠径部に違和感を感じ、そこも別途ワークを行なう。

ここで腕の痛みの状況を聞くと、痛みが無くなったとの事。骨盤部との関わりが強いのではと感じていたが、やはり思っていたとおりのようだ。(聞いて見ると、子宮の問題が生じたとき、左側に最初に発症したとの事。癒着等あるのか?)

横隔膜部で今までと違う感覚あり。あまり深入りできず。

胸郭上口部および鎖骨~肩にかけて、ぐるぐると良く動きが感じられた。比較的早くCRIが戻ってきた気がする。

続いて頚部~頭部に順次触れていく。

最初、VoltHoldにて全体のCRIを感じようとするが、とても弱くほとんど動きを感じられなかった。個別に後頭骨、側頭骨、頭頂骨、前頭骨、TMJと触れていく。頭頂骨および後頭骨では、静脈洞テクニックを行なう。後頭骨のこの部分はちょうど手術部でもあったようで、動きを感じることが出来ない部分があったが、全体的に動きが出てきた感じ。

途中、右首から肩にかけて痺れが出るとの事でしたが、側頭骨をリリースすることでその痺れも消失した。(左側側頭骨にも多少の動きが出てきたように感じられた。)

最後に再度VoltHoldで全体のリバランスを行なう。今回は力強いCRIを感じることが出来たのでワークを終える。

まだ、現在進行形なのですが、非常に良好の結果です。

術部の補償の為に必要があって固まっていると思われる箇所もあると感じる為、あくまでCSFとの対話の中でその時その時の状態によって出来るワークを慎重に選んで行なう必要があると感じていますが、僕自身、クラニオの効果がここまであるのか!!と驚いている状態です。

ちなみに、腕の痛みや痺れに関してこのケースでは、状況から感じたことは、CRIがしっかりと感じることが出来るようになるとともに痛みや痺れが引いてきた事から、CSFの圧力制御が上手く言っていない事によって生じていたのか?と現段階では考えています。




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